記憶に遺る

ここまで 本 というものに拘り、
手をかけて産み出す方をはじめて知った。

「展示は期間が過ぎれば終わるけど本は遺るからね。」

開くたび、蘇るその空間。景色。湿度。
匂いはいちばん記憶と繋がるというけれど寫眞も似ている。
いろんなものを呼び覚ます。

だから個展を開くたび
同名の書物が産まれてきた。

今回の「FLUCTUS」も
展示初日に出来立ての書物が届いた。

真っ黒な紙に美しい銀刷りの仕上がり。
見る角度によってその表情を変え、
紙はまさに布のようなドレープのうねりを魅せる。

展示の一角にはこれまでの書物もご用意しております。
どっぷりと嵌ってゆく世界を
ほんの少しだけご紹介いたします。

『Urvan/Ruvan』

架空の旅行記。どこの国、惑星、彼らを、そっと覗き見る。

 

『danza margine』

ダンスダンスダンス。音楽。その残像。フィルムはまるで五線譜。

 

『石化した風景』

マギエラ・西田優子さんのキャンドルや木彫刻などのオブジェを収めた
2冊組の作品集。背表紙の小さなしるし。蠟引きの美しさ。

 

『Kosmokrator』

こんなにも美しいタロットカードが他にあるだろうか。
けれど完売品。手には入らないけれどでもぜひご覧いただきたいひとつ。

 

そして
『未明01』

言葉、写真、余白。
様々な方の執筆により作り上げられている
「ポエジィとアートを連絡する叢書」

多くを語ることなど要らないと思ってしまう。
ただ、其々の扉を開いてその世界に浸ってほしいと思います。
そして願うなら、「FLUCTUS」の展示をご覧頂き
この時を連れて帰っていただければと思います。

 

前回の記事は展示の様子。
こちらもぜひご覧くださいませ。
「白と黒の狭間に奏でる」

 

村松桂 寫眞展 「FLUCTUS」
2017.04.29(sat) – 05.14(sun)
open : 12:00 – 20:00(最終日は18:00まで)

5月13(土)14(日)は作家在廊の予定です。
ぜひお立ち寄りくださいませ。

 

ほし