10年目を迎えました。

卉奏としてはまだ歩みはじめたばかりですが、
旧アクリュショップが出来てからはこの3月で10年目を迎えました。
たくさんの方に支えていただき、ここまで続けてこれたことが本当にありがたいです。

お店の名前は変わりましたが僕の中では原点に戻ったような感覚です。
いまではご存知の方は少ないかもしれませんが、
もともと金属の創作物からはじまり、革のプロダクトが続いてはじまることになります。
プロダクトデザインと自身の作家活動とのバランスに悩んだ時期もありましたが、
やはり僕は手で創りだすことが好きで好きでたまらず…
本当に贅沢なことですがその両方が合わさったお店が卉奏になります。

旧ショップのはじまりは今の自分の基盤ができたはじまりでもあり、
これからも大切にしていきたいはじまりの日です。
ささやかですが10年目のこの月に実店舗でお買い上げのお客様に
アクリュメイドの革のコースターを差し上げています。

そして、今日で東日本大震災から7年。
あのとき自分たちが取り組んでいる仕事について深く考えるきっかけになりました。
「このなくても生きていける創作物は誰かの役に立っているのか」と。
そんな気持ちの中で現地の方からご注文があり、
「こんなときだからこそアクリュのストラップをつけて写真を撮りにいこうと思います。」
と添えられたメッセージは今でも忘れません。
なくても生きていけるモノに心が動いたり、満たされることが人間らしい豊かさだと、
もう一度、手を止めず創作を続けようと思えた瞬間でした。

とてもマイペースですが創作と寫眞のことをこれからも続けていきたいと思いますので
末永くよろしくお願いします。

創作家 篠原智之